正確な時期については調べきれて居ませんが、71年頃に定価¥12500で発売された2バンドモデルです。
ホームラジオではロクハン(=6.5インチで16cmの口径のスピーカーを指します)のモデルは幾つかありましたが、ポータブルにこのサイズのスピーカーを使ったのは恐らくこのモデルが最初では無いかと思います。
デザインも大型スピーカーを大きめな正面バッフルの真ん中に配置して、如何にも音質重視を思わせる物です。
出力は2Wで比較的おとなしいのですが、99dbの最大音圧を売りにしており、実際相当な大出力です。多分普通の家で最大までボリュームを回すと周囲から苦情が来るでしょう。
数値上の出力は最近の中華ラジオの半分もありませんが、16cmのスピーカーですと8cmスピーカーの4倍の面積が有るので、簡単に倍以上の音が出るわけです。
大きいだけでは無く意外に良い音で、このモデルを調整している間、愚妻は小生が誰かと窓越しに話をしているのかと思ったそうです。それくらいリアリティのみある音という事。
特にラウドネスを効かせてボリュームを1/3程度迄上げるととても迫力のある伸びやかで自然な音がします。個人的にはこの後に出た吠えろクーガよりも此方の音を小生は評価します。
発売から50年以上経過した個体ですが、全体の状態は比較的良好です。
ナショナルらしく密閉度が高いので内部への埃の侵入も少なく、最後の写真でスピーカーを外したものを載せて居ますが、埃が殆ど付着して居ません。
トップパネルの電源スイッチの接触に多少問題があり、スライドボリューム類のガリもありましたがいずれも調整済み。
キャリングベルトも綺麗目だったので念入りにクリーニングしました。ベタつきもありません。
というわけで美品としても良いのですが、正面のメーカープレートが無くなっており、写真をパウチして使って居ます。
電池室には多少の汚れ有り。但し、電池でもACでも使用可能です。
此方で扱うのは7,8台目ですが今迄の中では最もコンデションが良いでしょう。
感度、音質良し、傷、汚れも少なめなのでそれなりの価格です。
電池付き。
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